コロナ下の優等生、ワークマンの最近の調子がおかしい。
原因は何なのか?
ワークマンの利益が出るビジネスモデルが崩れてきている?
一つは、『ワークマン女子』『ワークマンキッズ』は利益を出すのが困難。
ワークマンは値入率はほかのアパレルと変わらないか逆に低く設定しているが、値下げを出さない、値下げが出ない商品の展開により、ユニクロなどよりも高い利益を出していた。
ここに女性ものを展開することにより、シーズンの切り替えというアパレルの中で最も難しい問題に直面することになる。
ここを今まで通り値下げを出さないようにすると在庫が膨れ上がり、回転が悪くなる。
それは、買いにくい売り場に直結する。値下げ処分をしていくと利益が残らなくなる。
また、婦人物はライバルが非常に多い。
作業着とは比べ物にならない。
アパレルを扱っているほとんどがライバルといっていい。ECで急成長のシーインなどもそうだ。
ここでの勝つための計算式はワークマン得意のエクセルやパイソンで簡単にだせるものではない。
あらゆる企業が正解を出そうとして失敗を繰り返しているのだから・・・
ワークマン女子の得意なインフルエンサー利用の広告でもそう単純に集客はできない。
ましてやアウトドアーメーカーと同様の機能があって安い。という売りだったので通常の女性もののアパレルよりもリピートは当然低くなる。
毎日山に登っているのではないので・・・
『ワークマン女子』の出店も今まで通りのフランチャイズでの出店なら、いままで積み上げてきた信用も落としてしまう。
お金は持っている企業なのでたちまちの対応は実施するとしてもビジネスモデルの崩壊は、非常にまずい形になる。
子供向け店『ワークマンキッズ』の展開も計画しているようだが、子供衣料というのは、婦人衣料よりももっと厳しい業界だ、
GMSの衣料品の中でGMSが好調といわれているときでも利益がでないのが子供服だった。
理由は、パイが小さいということ。さらにサイズも細かいのでサイズごとの対象人数はもっと小さい。
婦人服のMサイズと子供服の150cmの対象人数は大きく違うということ。
今の出生数は実に80万を割り込んできている。
1年で大きくなるので対象人数は日本中でマックス80万人ということ。男女でわけるのでさらにその半分、40万人。
当然、婦人もの同様シーズンの切り替えも必要。
ユニクロや無印良品でさえ苦戦の状況がうかがえる子供服は、今まで得意としていた見切りなし、シーズンの切り替えも大きくはなし、対象人数が多いといったワークウエアーの対極の業界といえる。
また、ランドセルの展開の報道もあったが、利益を捨てるようなもの。
あのニトリも低価格で打ち出した最初のランドセルはひどい状況だった。ほぼ売れ残ったとの声を聴く。
ただ、従来のランドセルから軽いリュック型に変え、育てきる覚悟なら大きな流れからは外れていない。
実際、高額のランドセルというのは日本のおかしな点といえる。
しかし、実際のスポンサーであるじじばばや6年間持つのだからいいものをという日本人の考え方を変えるのは大変な力がいる。
二つ目は コロナ終息によるアウトドアーブームの沈下
コロナ下でアウトドアーがブームになった。
一人キャンプなどは、火付け役の『ひろし』のあと、多くの芸人が一度はゆーちゅぶを立ち上げたりしていた。
そのブームもほぼ落ち着きつつあり、続いているのはバイキングの西村ぐらいか?
アウトドアーのメーカーも軒並み減収になっている。
スノーピークは24年5月15日に発表された2024年1〜3月期の連結決算では、売上高が前年同期比25%減の48億円、最終損益が5億1300万円の赤字(前年同期は2億4500万円の黒字)だった。原因として新型コロナウイルス下でのキャンプブームの反動があげられてる。特に初心者向けの落ち込みが大きかったようだ。
初心者向けのアウトドアー用として売れていたワークマンの苦戦も当然と言える。
婦人服にしても子供服にしても人の仕事は簡単そうに見える。
また、1度だけ売るのとリピートをとっていくのは難しさが違う。
高級食パンがその一番の例だ。
売り上げが厳しくなったらあれもこれも手を出すのでなく、一つずつものにしていかないと!!