売場の数字

『PI値とは』 レジ通過客数千人当たりの販売数量、金額のこと。

PI(Purchase Index)値とは、レジ通過客千人当たりの 販売数量や販売金額です。
客数や売上げ規模が違う店舗同士での比較や商品の売上の変化を時系列で見る場合に使われます。
販売数量から算出したものを数量PI値
金額から算出したものを金額PI値と呼びます。

数量PI値 = 販売点数(単品やカテゴリー)÷ 客数(店舗のレジ通過客数)×1000

金額PI値 = 販売金額(単品やカテゴリー)÷ 客数(店舗のレジ通過客数)×1000

一人当たりの購買点数が高い商品ほどPI値は高くなります。従って一人当たり1点しか買われないような商品はPI値は低くなります。
例えば、決められた日に一気に数量PI値があがる、恵方巻やクリスマスケーキですが、一家族での購買点数の違いからクリスマスケーキよりも恵方巻の方が家族の人数分だけ売れるので数量PI値が高くなる傾向にあります。
また、PI値のデータがあると客数の予測から販売数を予測することができます。
その商品のPI値が分かっていれば、天候や催事などを考慮して客数を予測し、その客数にPI値を掛けることによって売上数量の予測ができます。
今、進んでいるAIによる需要予測もこの公式によるものが多いです。
AIによる客数予測とPI値のデータから需要予測をします。
週別などのPI値のデータをのこしておけば、PI値の変化からその商品の1年間の動き、ピークもわかります。
そのことで、ピークが済んでからの発注と言ったミスも防ぐことができます。
また、PI値の昨年比較で昨年よりその商品が支持されているのかどうかもわかります。
重点販売商品などでよくあるのですが、単純に販売数量の比較ではよく販売しているように見えても、PI値で比較すると規模の割に売りこなしていないこともあります。
PI値で見ることで店舗規模に関係なくその商品の強い・弱いを見ることができます。
重点販売商品などの目標設定もPI値をもとに作成すると説得力のある設定ができるようになります。

PI値 例題1 売りこなしているのはどちらの店舗?

【例題1】
1週間の販売数量が A店は 70個 B店は 45個の商品がある。
1週間の客数は A店は8,000人 B店は4,500人であった。
それぞれの店舗の PI値はいくらか
【 答え 】
 客数 販売数量  PI値
A店 8,000人 70個 8.75
B店 4,500人 45個 10.00

A店 PI値   70 ÷ 8,000 × 1,000 = 8.75

B店 PI値   45 ÷ 4,500 × 1,000 = 10.00

絶対数ではA店のほうが多く販売していますが、PI値ではB店のほうが高くなっています。

A店は展開方法の改善によってもっと多く販売できる可能性があります。

絶対数だけでB店が売れていないと判断するのは間違いです。

PI値 例題2 PI値から想定した販売数量はいくつ?

【例題2】

上記のB店の次週の客数は 20%増が見込まれます。PI値が同じだとすると販売数はいくつ見込めるでしょうか?

【 答え 】

客数見込み : 4,500人 × 1.2 = 5,400人

販売数見込み : 客数見込み × PI値 ÷ 1,000

販売数見込み : 5,400 × 10 ÷ 1,000 = 54        54個

単純に 45個の1.2倍でもいいです。